2020年、アブダビの治安、実際のところどうなの?駐在者が解説します。

アブダビの治安 アブダビ生活

日本国内にいる皆さん、アブダビと聞いたら治安に関して不安を感じるでしょうか?
こちらの感覚からすると、アブダビというよりも「中東」と言う単語を聞くと、テロや危ない地域、と認識されている方が多いように感じます。
そのため、今回駐在者が生の声でアブダビ、UAEの治安について紹介します。

まずシンプルに言えることは「治安は良い!むしろ肌感覚で言えば日本よりも良い!」ということです。一つの例えで言うのであれば、女性・子供でも夜中歩き回れる、酔っ払いが歩き回っていない、
言葉の通じないじいさんばあさん(タナカの両親)でも街中を問題なく散歩でき、1週間程度の滞在中安全に関するトラブルに遭遇することがない、といったところです。

旅行・仕事・トランジット等で来られる際の参考にしてください。

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石油で成り上がった都市、アブダビ

Abu Dhabi Buildings
Etihad Towersとその周辺ホテル

初めてアブダビの地に足を踏み入れた時、最初の印象は砂漠ではなく、”街”でした。
てっきり砂漠で砂まみれの中にポツポツオフィスがあるのかと思いきや、現実は高層ビルが立ち並ぶサイズは大きくないものの、都会でした。それもそのはず、石油で一気に成り上がった都市なのです。

数十年前まで過去石油価格は20-30ドルが長いこと続いていました。それが一気に上昇し、タナカが駐在を開始した2014年頃には100ドル付近を推移していたのです。街中はイケイケ、人が足りなく仕事にあふれているぐらいでした。そのため、実際に生活を始めた頃のイメージは、お金持ち、ナンバーワン好き、安全でした。

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多民族国家UAE

UAEは多民族国家と言われますが、実際の在住者の割合は以下のようになっています。UAEローカルの割合は1割程度で、大半は海外からの労働者なのです。

  • インド:     27.5%
  • パキスタン:  12.7%
  • UAE国民:    11.5%
  • バングラデシュ:7.5%
  • フィリピン: 5.6%
  • イラン: 4.7%
  • エジプト: 4.2%
  • ネパール: 3.1%
  • スリランカ: 3.1%
  • 中国: 2.1%
  • その他: 17.9%
Population of the UAE (2020)
The United Arab Emirates (UAE) is a country located in the Arabian Gulf with an estimated 9.2 million residents in 2020. These residents come from

この大半の海外からの労働者を抑制するのは、働き口とルールです。
皆自国の家族を養っていくため、働く場所・より良い給料を求めてこの国にやってきます。
その権利を失わないためにも、皆法律を守り自分の居場所を確保しているのです。
働く権利をその場で失うだけでなく、将来的に再入国もできなくなるので、そのリスクを負って
犯罪を犯すのは、誰が天秤にかけても明白なのでしょう。

労働者とは、基本的にビル・公共事業等に従事されている方々で、基本的に男性になります。そのためUAEの男女比率は72%男性、28%女性と極端に偏っているのです。
一般的に男性の方が狂暴で、この割合だけを見ると危険なようにも考えられますが、自分の職・本国の家族を守るためにも悪さには手は出さないといったところです。
また、政治活動やそれに関する集会も法律で禁止されているため、集団で何かを起こすといったことも基本的にありません。このコロナ禍であっても、世界でニュースになっているようなデモ・抗議活動は一切見たことがないぐらいです。

外務省・海外安全ホームページ

一番最初に日本人が参考にするデータは、これでしょう、外務省・海外安全ホームページ
ここでUAE(危険情報)を確認すると、以下のようになります(2020年10月23日現在)。
*感染症危険情報とは別に考えてください。

外務省 海外安全ホームページ
外務省・海外安全ホームページ、アラブ首長国連邦 引用

この情報からも、国として安全であることがわかるかと思います。
中東の大きなイメージから、国のレベルで見てみると、個々のイメージとはかけ離れていることがありますね。もちろん知らない地域であれば、勝手なイメージが先行するのは当然です。

また、個人レベルで言うと、街中のスリや万引きといったいわゆる軽犯罪なるものも、見かけたことはありません。ニュースにはならずともゼロでは無いようですが、財布をズボンの後ろのポケットに入れて歩く人が沢山いることは、一つの目安となるでしょう。

Economist誌 2019年調査

イギリスの経済誌「Economist」の世界の都市安全性指数ランキングでは、以下のようになっております。

Economist 2019 世界の都市安全指数ランキング
Economist 2019 引用

https://safecities.economist.com/wp-content/uploads/2019/08/JPN_ECO063-NEC-Safe-Cities-2019_FINAL_270x210_SCREEN_REV-3-Sep.pdf

評価のポイントは

  • サイバーセキュリティー
  • 医療・健康環境の安全性
  • インフラの安全性
  • 個人の安全性

となっています。いわゆる長期で生活するうえでの観点から調査された、というべきでしょうか。
何といっても日本の大都市、東京・大阪がランキング上位と言うのは非常に誇らしいことですね。日本の先人たちに感謝する心を忘れてはなりません。

ここで注目すべき一つの観点は、TOP30の都市でアブダビ・ドバイのみがムスリムを中心とした都市であることです。法律により、公共の場での泥酔状態でいることは禁止されています。お酒は飲んでも、公共の場所ではピシッとしなさい!のルールです。
そのため、夜中に街中を歩いても千鳥足でフラフラ、悪酔いしてからまれる、いきがった若者集団、ストレスを周囲にぶつける酔っ払い、がいないわけです。これは一つ夜中が安全であることの、非常に大きな理由の一つです。

子供に対して非常に優しい

アラブの世界では、本当に子供を宝のように扱ってくれます。もちろん世界中で子供は未来という考え方は共通でしょうが、日常生活でそれを感じる機会が非常に多くあります。
特にアジアの顔が珍しいのもあってか、街中あちこちでタナカ家の娘に微笑んでくれます。二度見・三度見、写真撮影まで様々です。
同じアパートの周辺のレストラン、セキュリティー、受付の方々とはマブダチレベルです。
産まれた時から今まで、会うたびにお花やスナックなどをもらい、こちらが恐縮するぐらいなのです。
特に小さなお子様連れの方には、アブダビは最高の場所かもしれません。

また、夜中(22時、23時)になってもショッピングモール・レストランにはお子さん連れのお客さんで溢れかえり、街はにぎやかです。これは暑いUAE/アブダビの気候のため、昼間は家にこもり、夕方・夜になってから本格的に活動することの一つの理由でしょう。

まとめ

今回UAE・アブダビの治安について安全性を紹介しました。データからも、実際の駐在者の目から見ても間違いなく安心・安全の都市と言えるので、ご安心くださ。
ただし、どのような場所に行っても絶対!はありませんので、ご了承ください。
特に自動車社会なので、交通安全に関しては気を付けてください。
アブダビでの生活が安全で楽しいものになることを願っています。

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